幼児期の体験が成長後の性格に大きな影響を及ぼすことが指摘されて以来、育児態度と性格形成の関係の研究が数多く行われて来た。
ラドケ(Radke, M.J.)は、親の態度、家庭の雰囲気と子供の性格の関係を研究し、サイモンズ(Symonds, P.M.)は、親の養育態度を受容-拒否、支配-服従の2つの次元に分け、その組み合わせから過保護型、甘やかし型、残忍型、無視型の4つの型に分類し、それぞれの子供の性格特性を示した。
養育態度と子供の性格形成の関係に関するこれらの研究からは、両者の間に何らかの関係があることが示されている。すなわち、保護的、非干渉的、合理的、民主的、寛大な態度などの好ましい養育態度は、指導性、積極性、友好的態度、情緒の安定性など子供の好ましい性格特性と関係がある。
他方、拒否的、干渉的、溺愛的、支配的、独裁的な好ましくない養育態度は、子供の不適応、神経症傾向、反抗的、依存的、情緒不安定などの好ましくない特性と関係があることが、研究結果から得られている。
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