社会心理学者のリーヴィット(Leavitt, H.J.)は、集団におけるコミュニケーション・ネットワークに関するさまざまな実験を行った。そして、5人の集団から形成されるサークル、チェイン、Y、ウィールの4つのネットワーク・タイプを提示し、これらのコミュニケーション・ネットワークの効果などについて研究した。
図では、サークルからウィールへ、左から右へと移るほど中心となる人物が決まっており、階層的な組織となる。
サークルは全員が平等のポジションを占めるネットワークであり、右端のウィールは1人が中心となる階層的なネットワークである。
実験の結果、単純な仕事ではウィールが最も少ない活動量で誤りも少なく、最も早く仕事を達成できたが、メンバーの中には不満を感じるものが多かった。一方、複雑な仕事では、サークルが最も早く仕事を達成し、しかも新しい提案が頻繁に出され、それがメンバーに受け入れられ、メンバーの満足感も高かった。
階層的な関係は、単純な仕事を遂行するには適しているが、複雑な仕事や創造的な仕事の遂行には必ずしも適していないと言える。
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